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精神保健福祉法における入院5形態

受験に役立つ勉強

精神障害者の入院形態は5種類 共通P-109
(上から下に進めます)
①本人の同意あり→任意入院
 72時間の退院制限可能、書面必要
②家族等の同意あり→医療保護入院
 10日以内に知事に届け出
 ENT後相談員の専任必要
③自傷他害の恐れなし→応急入院
 72時間以内の入院、知事に届け出、知事指定の病院のみ
④緊急性なし→措置入院
 国、県立など指定病院のみ可能
⑤緊急性あり→緊急措置入院
 72時間以内、指定医が1人の場合の暫定措置

□の人数:入院する際に診断する精神保健指定医の人数

注)イラストは万能ではないので、随時、自身で書き込みならが完成させて下さい。

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精神入院フロー図(上).pdf
精神入院フロー図(下).pdf

第35回 問題7

問題】「精神保健福祉法」に規定されている入院に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
(注)「精神保健福祉法」とは、「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。

1,任意入院では、入院者から退院の申出があった場合、精神保健指定医の診察により、24時間以内に限り退院を制限することができる。
2,応急入院では、精神科病院の管理者は、精神保健指定医の診察がなくても、72時間以内に限り入院させることができる。
3,医療保護入院では、精神保健指定医の診察の結果、必要と認められれば、本人の同意がなくても、家族等のうちいずれかの者の同意に基づき入院させることができる。
4,医療保護入院では、精神保健指定医の診察の結果、必要と認められれば、本人の同意がなくても、本人に家族等がいない場合は検察官の同意により入院させることができる。
5,措置入院では、本人に自傷他害のおそれがあると認めた場合、警察署長の権限に基づき入院させることができる。

【解説】

1,✕ 表より、72H以内の制限可能。任意入院は本人の同意によって行われる入院。入院は任意ですが本人から退院請求があっても精神状態が不安定で、自傷他害など、精神保健指定医の診察の結果によって、入院継続が必要と判断した場合は、72 時間を限度に退院を認めないことができる。
2,✕ 応急入院は、本人・家族等の同意を得ることができなくても精神保健指定医が緊急入院の必要性を認めた場合72 時間を限度に行われる入院です。緊急やむを得ない場合は、特定医師の診察では 、12 時間に限られています。
3,○ 医療保護入院は、精神保健指定医の診察の結果、必要と認められれば、本人の同意がなくても、家族等のうちいずれかの者の同意に基づき入院させることができる入院です。
家族等=配偶者、親権者、扶養義務者、後見人、保佐人、市町村長
4,✕ 家族等に検察官は含まれていない
5,✕ 措置入院は、本人に自傷他害のおそれがあると認めた場合、都道府県知事の権限に基づき入院させる入院です。精神保健指定医が2人以上で診察を行って、意見が一致した場合に入院させることができます。

第27 回 問題60

事例を読んで、Gさんの入院に対する対応として、適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
G さん(28 歳)は精神障害があり家族はいない。過去に放火をしたため「医療観察法」による通院処遇を3年間受けて、2 年前に裁判所から処遇終了の決定を受けている。現在は地域活動支援センターを利用している。最近、G さんの状態が悪化したため、通院している精神科病院で精神保健指定医の診察を受けたところ、「自傷他害のおそれはないが入院が必要」と診断された。G さんは入院に同意できる状態でないが、後見人は入院に同意している
選択肢
1,黄色「医療観察法」による鑑定入院の命令
2,黄色「医療観察法」による入院処遇の決定
3,「精神保健福祉法」による措置入院
4,「精神保健福祉法」による医療保護入院
5,「精神保健福祉法」による応急入院
(注)1「医療観察法」とは、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」のこと
である。2「精神保健福祉法」とは、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。

【解説】
1,✕ 医療観察法の処遇は終了しています。
2,✕ 医療観察法の処遇は終了しています。
3,✕ 「精神保健福祉法」による措置入院 誤りです。Gさんに自傷・他害のおそれはありません。
4,○「精神保健福祉法」による医療保護入院 これが正解です。事例文の「自傷他害のおそれはないが入院が必要」と「後見人は入院に同意している」のキーワードをたどり、出来るだけ上位の入院形態を探します。応急入院がありますが、より上位のキーワード「後見人は入院に同意している」からの家族等の同意があり、を選びます。
5,✕ 誤りです。急を要するケースではありません。

精神保健福祉士 第23回 問題9

次のうち、精神保健指定医の診察の結果、応急入院が妥当と考えられる患者として、適切なものを1つ選びなさい。
1,自ら治療を求めて来院した不安障害の患者
2,妻が付き添って来院した振戦せん妄の患者
3,身元の全く分からない不穏で独語のある患者
4,家族に対して易怒的で、長男に連れてこられた前頭側頭型認知症の患者
5,幻覚・妄想が強く自傷他害のおそれのある統合失調症の患者

【解説】
1,✕ 選択肢の内容では患者自身が治療を求めているという記載があるため、応急入院の対象とはなりません。選択肢の状態の患者が入院する場合は「任意入院」の形態での入院となると考えられます。
2,✕ 選択肢の内容に、妻が付き添って来院しているという記載があります。応急入院では本人に代わって家族等に入院同意を取る事が困難である事が要件として挙げられているため、応急入院対応とはなりません。選択肢の状態の患者が入院する場合は「医療保護入院」の形態での入院となると考えられます。
3,○ 身元が分からないため家族等の同意を取る事が出来ず患者本人も入院を希望している訳ではありません。また、不穏で独語があるものの、自傷他害の恐れがあると現時点では判断できないため、入院形態は応急入院対応が妥当であると考えられます。
4,✕ 選択肢の内容に、長男に連れてこられたという記載があります。患者本人が入院を希望している訳ではありませんが、それに代わって家族が治療を希望しているため、応急入院対応とはなりません。選択肢の状態の患者が入院する場合は、「医療保護入院」の形態での入院となると考えられます。
5,✕ 選択肢の内容に、自傷他害の恐れがあるという記載があるため、「措置入院」または「緊急措置入院」の形態での入院となると考えられます。

精神保健福祉士 第23 回 問題10

次の記述のうち、精神障害者の入院形態として、正しいものを1 つ選びなさい。
1,任意入院では、48 時間に限り退院制限を行うことができる。
2,医療保護入院では、家族等の同意により本人を入院させることができる。
3,措置入院は、家庭裁判所の権限による入院形態である。
4,緊急措置入院は、夜間に限って行われる。
5,「医療観察法」による鑑定入院は、都道府県知事の権限による入院である。
(注)「医療観察法」とは、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」のことである。

【解説】
1,✕ 任意入院は患者本人の希望に基づいた入院であり、基本的には患者の意思に基づき退院する事が可能です。但し、患者の医療及び保護の必要があると指定医が認める場合は、72時間に限り退院を制限する事が出来るとされています。
2,○ 医療保護入院は、入院を必要とする精神障害者で、自傷他害の恐れはないが任意入院を行う状態にない人が対象と定められています。医療保護入院の実施については、精神保健指定医の診察及び家族等の同意が必要となります。
3,✕ 措置入院は精神保健指定医2名の診断結果が一致した場合、都道府県知事が措置を行います。家庭裁判所に権限はありません。
4,✕ 緊急措置入院の実施に、時間の制限はありません
5,✕ 医療観察法による鑑定入院は、検察官が地方裁判所に申立てを行い、地方裁判所の決定に基づいて実施されるものです。権限は地方裁判所が有しており、都道府県知事ではありません。

精神保健福祉士 第23 回 問題61

措置入院に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1,精神保健指定医の権限で入院を決定する。
2,「精神保健福祉法」により、国等の設置した精神科病院又は指定病院に入院させることができる。
3,病院の管理者は、本人へ入院に関する告知を行う義務がある。
4,定期病状報告は市町村長に対して行う。
5,病院の管理者が措置の解除を行う。
(注)「精神保健福祉法」とは、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。

【解説】
1,✕ 精神保健指定医2名が必要と判断した場合に都道府県知事又は指定都市の長の命令に基づいて入院します。
2,○ 設問通り、精神保健福祉法により、国及び都道府県及び地方独立行政法人が設置した精神科病院又は指定病院に入院させる事ができます
3,✕ そのような義務はありません。
4,✕ 定期病状報告は最寄りの保健所長を経て、都道府県知事(もしくは指定都市市長)に提出しなければなりません。
5,✕ 措置の解除は、都道府県知事等が行います。

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