【お悩み相談室】2024年3月30日に公開されました、カリスマ先生のご講義の後編の紹介です。
➡関西にお住まいの現役「医療ソーシャルワーカー」さんに聞く!
年齢40歳、男性、2023年に社会福祉士に合格、未経験で2024年1月~総合病院にて医療ソーシャルワーカーをしている方。未経験で飛び込む世界、すごくバイタリティーのある方からの情報提供。しかし、未経験での就職活動は大変で、おまけにメンタル疾患もあった為に苦労されたとの事。
入職後から1ヶ月は、地域医療連携室(相談室)でソーシャルワーカーとしての業務を行い、2月頃からは、病院でどのような業務を行っているか、を学ぶ為、他部署の業務に携わっていたとの事。地域連携室はMSWは本人と、他2名のMSWと1名のNsの4人体制。150床ほどの病床があり、15名程度の患者をMSW1名で担当している。本人はまだ担当を持っていないとの事。
これまでの印象としては、施設のケアマネさんとの連携が一番多く感じているそう。続いて、近隣のクリニックや病院との連携、家族との連携、院内の看護師との連携の順です。ただ、近隣の病院やクリニックとの連携は紹介の受け入れなどが多い為、重要度は下がるとの事です。
➡カリスマ先生と皆様への相談としては、入職してのギャップは利益に対する意識です。
その方の目指しているMSW像は、患者やその家族の希望に出来るだけ応え、専門職として助言や提案をし、最善の支援を提供したいと思っているが、組織の利益もちゃんと考えないといけない事でした。今後、担当を持つようになった際に、患者やその家族に対する気持ちと、組織の利益に対する意識のバランスをどのようにとっていけばよいのか・・・を悩まれているとの事でした。
➡カリスマ先生・・・がっつり障害者福祉の世界にいるが、倫理的ジレンマを感じる事がある。
カリスマ先生のつい最近あった出来事。就労支援B型の方、区分6で難病。重度の方は「生活介護」に移ってもらった方が、事業所として単価が上がり報酬が高いので、他は何も変えないので、事業のみ生活介護に移ってほしい・・・という提案をされた。施設側の都合でその様な提案をした事に、「これでいいのかな?」的な多少の不安が残ったとの事。医療ソーシャルワーカーに限らず、色々な支援者に当てはまる問題かとおもわれる、との見解。精神科のPSWで一人につき50人も担当を持たれているケースもある?!
その他のコメント、病院によっては「退院至上主義」などの考えもあり、施設が決まっていなくても退院させられる事もあるとか・・・。それはちょっと利用者本位ではないですね。他の方、病院はヒエラルキーが高いイメージで、私が働くには怖い施設などなど。
➡医師を頂点にしたヒエラルキーとは・・・【多職種連携】チームアプローチ3つのモデル
①マルチディシプリナリ・モデル(権威モデル)、②インターディシプリナリ・モデル(コンセンサスモデル)③トランスディシプリナリ・モデル (マトリックスモデル)の3つのモデルを学習しました。試験に出ますね。詳しくは見出しのリンクから、カリスマ先生のブログに飛びます。
➡過去問【第32回 問題76】毎年1~2問は出てる
事例を読んで、医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)が行う退院時支援に関する次の記述のうち、この段階における対応で、適切なものを2つ選びなさい。
【事例】先天性代謝異常に罹患しているMちゃん(生後8か月)は、呼吸器を装着し頻回の吸引が必要であり、バルーンカテーテル、経管栄養を使用している。出生以来、NICU(新生児集中治療室)に2か月、小児病棟に6か月入院して来たが、主治医の退院許可を受け、自宅での生活の準備を始める事になった。出生以来、Mちゃんの見舞いを欠かさずしてきた両親は、初めて自宅でMちゃんと一緒に生活する事に喜びを感じていた。一方で病院から離れる事に不安を感じ、これまで相談に乗っていた医療ソーシャルワーカーに不安を打ち明けた。
【選択肢】1 医療的ケア児等コーディネーターとの連携を検討する。
【選択肢】2 両親に特別障害者手当を申請する様に勧める。
【選択肢】3 訪問看護ステーションと両親を交えたカンファレンスを実施する。
【選択肢】4 両親に医療型障害児入所施設の空き状況を伝える。
【選択肢】5 これまで同様の患者がいたことを伝え、心配する必要はないと両親を励ます。
➡1は、無難な質問ですね。まあ、知らい家族に対しプラスになる情報提供ですもんね。
➡2、「特別障害者手当」とは、20歳以上で、重度の障害のある方への手当なので、Mちゃんは対象ではありません。特別障害者扶養手当の成人版という認識で、リンクはカリスマ先生のブログに飛びます。
➡3、無難な解答。
➡4は、いきなり入所施設の情報お知らせして、MSWや病院の方針を疑いますね。
➡5を選んだ人は、社会福祉士から落ちますよね・・・
【解説】正解は【1】と【3】でした。ここで大切なのは、2問必ず答える事。これが試験当日だと、テンパってたら間違い安いんです。注意してください。
➡過去問【第35回 問題75】
事例を読んで、W病院の医療相談室のD医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)による、妊婦であるEさんへの支援に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
【事例】Eさん(33歳)は会社員の夫(38歳)の健康保険の被扶養者であり、夫の母親(78歳、軽度の認知症、要介護1)と3人暮らしである。Eさんは現在、妊娠20週目で、第一子を出産予定である。実母は遠方で、実両親も高齢であることから、産後の子育てと義母の介護の両立に不安を抱えていた。義母は、昼間は通所型サービスを利用しているが、帰宅後は毎日同じ話を繰り返している。夫も多忙で残業も多く、頼りに出来ないとの思いを持っている。健診の結果は良好であるが、今後の事を考えると不安である為、受診しているW病院の医療相談室を訪問した。
【選択肢】1 特定任帰の疑いがあるため、地域包括支援センターに連絡をする。
【選択肢】2 出産手当金を受け取れることを説明する。
【選択肢】3 認知症高齢者の家族の会などの当事者同士が支えあう活動を紹介する。
【選択肢】4 義母の介護のために特殊寝台の貸与サービスを勧める。
【選択肢】5 産前・産後の不安や負担などを相談するために母子健康包括支援センター(子育て世代包括支援センター)を紹介する。
➡1、特定妊婦とは、①低所得者、②望まない妊娠者、③精神疾患などの方。今回の事例には当てはまらない。
➡2、「出産手当金」は、実際に働いいる方に対する、給料保障制度で、賃金報酬の2/3が医療保険から支給される制度で、今回の事例の様に、サラリーマンに扶養されている被扶養者には支給されません。
➡3、正解。
➡4、「特殊寝台の貸与」特殊寝台は電動の介護ベッドで、貸与とはレンタルの事。介護保険制度では、特殊寝台のレンタル対象者は、要介護2以上と決められている。今回の事例では、要介護1の義母には貸与が認められない。
➡5、正解。母子健康包括支援センター(子育て世代支援センター)については、2024年度以降から、こども家庭センターに名称が変更になります。ここ試験に出るかもなので、覚えて下さいね・・・
【解説】正解は【3】と【5】でした。
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