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生活保護制度①《保護の種類》

受験に役立つ勉強

生活保護制度といえば、生活に困窮する方々を救う最後の砦、セーフティネットです。社会福祉士の仕事上でも、色々と関わりのある制度であり、試験でも頻出問題として押さえないといけない科目となります。この教科を攻略するPOINTは「ひたすら過去問にぶち当たる」それしかありません。繰り返しおなじ様な問題が出ています。ここでは10年程度の過去問から、問題をキーワード別に分けているので、似通った問題があります。これは、出題される問題のパターンがあるという事です。出題パターンを知る事でアウトプットに強くなれます。

扶助の種類について

1929 年の救護法では4種類の扶助(生活扶助、医療扶助、助産扶助、生業扶助)で、1946 年に旧生活保護法になり葬祭扶助が追加され5種類になり、現生活保護法が 1950 年に制定された時には、教育扶助と住宅扶助が加えられて7種類になりました。そして2000年に介護保険法施行とともに介護扶助が加えられ現在の8種類になっています。8つの扶助について、過去問から確認していきます。

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【生活扶助】:日常生活に必要な費用。第1類と第2類があり、第1類は個人の生活費で、第2類は光熱水費など世帯全体の生活費。各種加算(母子加算障害加算介護保険料加算など)がある。
介護保険料は介護扶助でなく生活扶助で支給される。その他、入学準備金や出産する子どもの服代など一時扶助がある。
【住宅扶助】:家賃や敷金礼金など住宅に関する費用。
【医療扶助】:医療を受けた時の現物給付による扶助。
【教育扶助】:義務教育にかかる費用。高校就学費は義務教育ではないので生業扶助になる。
【介護扶助】:介護保険サービスを利用する時のサービスとして現物給付される
【出産扶助】:出産のための入院費など、出産にかかる費用の扶助。
【生業扶助】就職するために必要な費用高等学校以上の就学費や就職のための資格取得など。
【葬祭扶助】:遺体の検案のほか、死体の運搬、火葬又は埋葬、納骨等の費用を含み、葬祭した人に支払われる。

生活扶助

生活扶助の内容を問う問題が、何故か異常に出題率が高い事に気づきました。問題を作り易いのでしょうかね。

【生活扶助の基準】
➡生活扶助は日常生活に必要な費用の支給
第1類→個人の生活費、第2類→光熱水費、世帯全体の費用
・第1類と第2類どちらも地域の級地区分などの所在地域別に設定。
・第1類は年齢別。第2類は世帯人員別。
・男女の区別なし、受給期間の区別もなし。
・衣類や食事、小中子供の入学準備金など。
母子加算、障害加算、介護保険料加算などあり。
小中学生の子供の校外活動参加のための費用は、教育扶助から支給。

【問題】
1,生活扶助の第一類の経費は、世帯共通の費用とされている。
2,光熱費・家具什器等の世帯単位の経費は、生活扶助の第一類費に含まれる。
3,生活扶助基準第一類は、所在地域によらず設定されている。
4,生活扶助基準第一類は、男女の性別ごとに設定されている。
5,生活扶助基準第一類は、年齢によらず設定されている。
6,生活扶助基準第二類は、世帯人員別に設定されている。
7,生活扶助基準第二類は、生活保護の受給期間に応じて設定されている。
8,生活扶助は、衣食その他日常生活の需要を満たすために必要なものを給付する。
9,生活扶助は、衣料品費、食料品費、葬祭費などを給付する。
10,生活扶助には、小学生の子どもの校外活動参加のための費用が含まれる。
11,生活保護法による生活扶助は、居宅よりも保護施設において行うことが優先される。
12,小・中学校の入学準備金は、生活扶助に含まれる。
13,被保護者が、入退院、通院をした場合に要した交通費は、生活扶助に含まれる。

【解答】1✕、2✕、3✕、4✕、5✕、6○、7✕、8✕住なし、9✕葬祭費なし、10✕、11✕居宅、12○、13✕通院にかかった費用は医療扶助

住宅扶助

【住宅扶助について】
➡家賃や敷金礼金など住宅に関する扶助。
・家賃の他、住宅の維持補修にかかる費用を支給。

【問題】
1,住宅扶助には、住宅の補修その他住宅の維持のために必要な経費が含まれる。
2,住宅扶助は、家賃等のほか、補修その他住宅の維持に必要なものを給付する。

【解答】1○、2○

介護扶助

【介護扶助について】
➡介護保険サービスを利用する時のサービス費が現物給付される。
・介護保険で提供されるサービス等
・介護保険の保険料は生活扶助から支給
・原則、現物給付にて支給。

【問題】
1,介護扶助には、介護保険の保険料が含まれる。
2,介護扶助には、介護保険の保険料は含まれない。
3,介護保険の保険料は、介護扶助に含まれる。
4,介護扶助は、原則として金銭給付によって行うものとする。
5,介護施設に入所している被保護者の基本的な日常生活に要する費用は、介護扶助に含まれる。

【解答】
1✕2○3✕,同じ様な問題が出題されている。保険料は生活扶助の介護加算で支給される。その他にも、母子加算障害者加算なども同じ。
4✕,サービス利用なので原則、現物給付。
5✕,介護施設に入所していても、日常生活にかかる基本的な費用生活扶助からでる。

医療扶助

【医療扶助の範囲】
➡医療を受けた時の現物給付による扶助の事。
入院患者日用品費は、生活扶助から支給。介護施設入所者基本生活費も同様。
・医療機関で提供される現物給付が基本。
・扶助の人員数では、1位生活扶助2位医療扶助
・扶助の金額でみると、1位医療扶助2位生活扶助
・入退院時、通院時の交通費も医療扶助から支給。

【問題】
1,医療扶助によって、入院中の被保護者に対して入院患者日用品費が支給される。
2,医療扶助は、原則として金銭給付によって行うものとする。
3,保護の種類別に扶助人員をみると「医療扶助」が最も多い。
4,被保護者が、入退院、通院をした場合に要した交通費は、生活扶助に含まれる。

【解答】
1,✕ 生活扶助から支給
2,✕ 原則現物給付
3,✕ 扶助を受けている人数では、生活扶助が一番多い。
 ※かかる費用については、医療扶助が一番。
4,✕ 通院等に必要な交通費は医療扶助から支給。

出産扶助

【出産扶助】
➡出産のための入院費など、出産にかかる費用の扶助です
・医療扶助や介護扶助以外は、基本的に金銭給付となります。

【問題】
1,出産扶助は、原則として現物給付によって行われる。
2,出産扶助は、原則として現物給付によって行うものとする。

【解答】
1✕、2✕ 同じ問題が過去に出題されてます。

生業扶助

【生業扶助】
就職するために必要な費用高等学校以上の就学費や就職のための資格取得に必要な費用など

【問題】
1,生業扶助には、高等学校等就学費が含まれる。
2,生業扶助には、就職のための就職支度費は含まれない。

【解答】
1○、1✕

教育扶助

【教育扶助】
義務教育にかかる費用を支給。高校就学費は生業扶助になる。
・基本的に金銭給付による
小中学生の校外活動は義務教育を受ける上で必要となる費用のため、教育扶助から支給。
・小中学校入学のための準備金は、生活扶助の中の一時金として支給されます。

【問題】
1,教育扶助は、原則として現物給付によって行うものとする。
2,教育扶助には、小中学校への入学準備金が含まれる。
3,教育扶助は、高等学校の就学に係る学用品費について給付する。

【解答】
1,✕ 金銭給付
2,✕ 入学準備金は生活扶助の一時金にて支給
3,✕ 高等学校は義務教育を過ぎているので、生業扶助から支給

葬祭扶助

【葬祭扶助】
➡遺体の検案のほか、死体の運搬、火葬又は埋葬、納骨等の費用が含まれ、葬祭した人に金銭給付として支払われる。
【問題】
1,葬祭扶助は、原則として現物給付によって行うものとする。
2,葬祭扶助には、遺体の検案のための費用は含まれない。

【解答】
1,✕ 金銭給付
2,✕ 含まれる

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