10,ソーシャルワークの基盤と専門職
倫理綱領
【問題】日本社会福祉士会から、社会福祉士の倫理綱領(6原理)のうち、間違っているものはどれか。
1)人権
2)社会正義
3)集団的責任
4)連携
5)全人的存在
【覚え方】 私は『にんじん、たくさん、全部、集める、正義者』で覚えました。
①人間の尊厳、②人権、③多様性の尊重、④全人的存在、⑤集団的責任、⑥社会正義
答え 4)
グローバル定義
【問題】社会福祉士の倫理綱領(6原原理)から、二つ消去して、ソーシャルワークのグローバル定義(中核となる4原理)を完成させて下さい。
①人間の尊厳
②人権
③多様性の尊重
④全人的存在
⑤集団的責任
⑥社会正義
【解説】 ヒント💡「人間は全部消す」。倫理綱領については、ソーシャルワークのグローバル定義を基本としており、倫理綱領の①と④が追加されています。答え ①④
【問題】ソーシャルワークのグローバル定義の中核となる4つの任務にないものを答えて下さい。
1)社会変革
2)社会開発
3)社会的結束
4)人々のエンパワーメントの解放
5)社会正義
【解説】 ソーシャルワークのグローバル定義の4原理が一つ混じっています。 『人参たくさん全部集める正義者』の中から確認すると「社会正義」が混じっています。答え 5)
社会福祉士及び介護福祉士法
【問題】社会福祉士及び介護福祉士の義務等から5つの義務について誤っているものを探して正解を答えて下さい。
1)連携
2)誠実義務
3)資質向上の責務
4)秘密保持義務
5)多様性の尊重
【解説】 語呂合わせ『錬成の試合、秘密にしよう』①連携、②誠実、③資質、④秘密、⑤信用
答え 5)
【問題】5つの義務のうち、登録の取り消しがあるもの二つ選んで下さい。
1)連携
2)誠実義務
3)資質向上の責務
4)秘密保持義務
5)信用失墜行為の禁止
【解説】 語呂合わせ。女性は『真皮が大事』です。真=信用、皮=秘密保持。
答え 4)5)
【問題】5つの義務のうち、違反した者に、1年以下の懲役又は30万円以下の罰金の罰則規定があるものを1つ答えて下さい。
1)連携
2)誠実義務
3)資質向上の責務
4)秘密保持義務
5)信用失墜行為の禁止
【解説】 時々、個人情報の漏洩などがニュースに出る事があります。社会福祉士の5つの義務のうち、秘密保持義務が一番厳しいです。答え 4)
【問題】社会福祉士及び介護福祉士法における社会福祉士と、精神保健福祉士法における精神保健福祉士に関する次の記述のうち、これらの法律に明記されている共通する責務として、正しいものを1つ選びなさい。
① 集団的責任の保持
② 権利擁護の促進
③ 多様性の尊重
④ 資質向上
⑤ 倫理綱領の遵守
【解説】④の「資質向上」の責務については、精神保健福祉士法第四十一条の二にも定められていますが、その他の選択肢については倫理綱領等に記載しており、共通した責務になります。また、精神保健福祉士は、精神保健及び精神障害者を取り巻く環境の変化による業務の内容の変化に適応するため、相談援助に関する知識及び技能の向上に努めなければならないと明記されています。
①✕ ソーシャルワーカーの倫理綱領に記載されています。
②✕ ソーシャルワーカーの倫理綱領に記載されています。
③✕ ソーシャルワーカーの倫理綱領に記載されています。
④〇 解説は上記
⑤✕ ソーシャルワーカーの倫理綱領の前文に記載されています。
【問題】社会福祉士の業務について正しいものを2つ選べ。
①社会福祉士の名称使用は、登録後でなければならない。
②業務を行うに当たりクライエントの主治医の指導を受けなければならない。
③専門性の維持向上を目的として、資格更新研修を受けなければならない。
④資質向上の責務として、相談援助に関わる後継者の教育指導に努めなければならない。
⑤社会福祉士の指定登録機関は、社会福祉振興・試験センターである。
【解説】
①〇 社会福祉士の名称の使用は、指定登録機関において登録の完了後でなければならない。
②✕ 一般的な相談業務においては、主治医の指導は必要としない。
③✕ 社会福祉士資格については、資格更新制度などはない。
④✕ 資質向上の責務とは、相談援助に関する知識及び技能の向上に努めなければならない、とされていますが、後継者の教育や指導についての責務には言及されていない。
⑤〇 社会福祉士の指定登録機関は、公益財団法人「社会福祉振興・試験センター」である。
【問題】社会福祉士の業務について正しいものを1つ選べ。
①業務を行う際はクライエントの主治医の指示を受けなければならない。
②「信用失墜行為の禁止」は2007 年法改正によって加えられた。
③「秘密保持義務」は業務を離れた後においては適用されない。
④業務を行うに当たって福祉サービス関係者等との連携を保たなければならない。
【解説】
①✕ 一般的な相談業務においては、主治医の指導は必要としない。
②✕ 2007年の改正では、資格取得方法の見直しや、社会福祉士の任用・活用の見直し、定義規定や義務規定の見直し、資格取得方法の見直しなどが行われました。「信用失墜行為の禁止」については、同法律が制定した当初から規定されています。
③✕ 守秘義務については、業務を離れた後においても適応される。
④〇 社会福祉士は、その業務を行うに当たり、福祉サービス及びこれに関連する保健医療サービスその他のサービスが総合的、かつ適切に提供されるよう、福祉サービス関係者等との連携を保たなければならない。とされています。
ソーシャルワークの理論
【問題】下記のソーシャルワークの理論について、正しいものを選べ。
①ラポールとは、被援助者に代わって援助者が意思決定することを表す。
②パートナーシップとは、援助者と被援助者が共に課題に取り組む関係性を表す。
③逆転移とは、被援助者が自己の感情を援助者に向けることを表す。
④パターナリズムとは、援助者と被援助者間の情動的な絆(きずな)を表す。
⑤アタッチメントとは、被援助者が援助者から自立している状態を表す。
【解説】
①✕ 選択肢は④の説明で、ラポールとは、被支援者と支援者の関係において、お互いが信頼関係を構築する関わり合いや、信頼関係そのものを指す。
②〇
③✕ 逆転移とは、支援者が被支援者に対して、特別な感情や思い入れをい抱く心の状態の事。
④✕ 選択肢は①の説明で、パターナリズムとは、被支援者に変わって支援者が良かれと思い、被支援者に変わって意思決定する事を言う。
⑤✕ アタッチメントとは、愛着理論と言い、被援助者と、援助者との関係が自立していない状態を言います。
【問題】ヘルパー・セラピー原則について、正しいものを選べ。
①専門家が有する専門的知識と同等の体験的知識を取得すること。
②自らが他のメンバーを援助することによって自分自身に効果が生まれること。
③専門資格の取得を目指してグループに参加すること。
④主治医と共にグループミーティングに参加すること。
⑤介護者が被援助者に対して、心のケアも含めて支援する事。
【解説】答え ② ヘルパーセラピー原則とは、被支援者のみでなく、支援する者自身についても、支援する事にとっても良い現象が起きるという事を言います。
医療・福祉系専門職
【問題】下記の医療系専門職の説明について正しいものを1つ選べ。
①作業療法士の業務に、両眼視機能の回復のための矯正訓練は含まれない。
②言語聴覚士の業務に、人工内耳の調整は含まれない。
③臨床工学技士の業務に、生命維持管理装置の操作は含まれない。
④義肢装具士の業務に、手術直後の患部の採型は含まれない。
⑤介護福祉士の業務に、歩行訓練の際の介護は含まれない。
【解説】
①〇 両眼視機能とは、左右の目で見た情報を、脳で捉えて立体的に認識する機能の事です。これらの回復の為の矯正訓練は、視能訓練士の役割となります。
②✕ 人工内耳の調整は、言語聴覚士の業務に含まれます。
③✕ 生命維持管理装置の操作は臨床工学技士、及び看護師、医師などの業務になります。
④✕ 下肢切断術後の患部の採型などは、技士装具士の業務となります。
⑤✕ 歩行訓練の付き添いなどは介護福祉士の業務の範疇に入りますが、リハビリなどは含まれないので注意が必要です。
ネットワーキング
【問題】ネットワーキングに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
① 静態的な概念である。
② 既存の所属や地域の制約の中で展開する。
③ 特定の強力なリーダーに導かれる。
④ 日常的な結び付きを無意図的に繰り返し使用する。
⑤ 目標と価値を共有する。
【解説】ネットワーキングとは、目標や価値を共有した人々が、既存の組織への所属や、居住する地域等の違いや制約を超えて、利用者のネットワークを組織化したり、または新たに形成していく活動であるとされています。
【正解】⑤