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7,権利擁護を支える法制度

日常生活自立支援制度(旧・権利擁護事業)

【問題】下記の権利擁護に関する制度について、その根拠法を選択肢(A~D)から選べ。
①法定後見制度は( 法)に規定されている。
②任意後見制度は( 法)に規定されている。
③日常生活自立支援事業は( 法)に規定されている。
A) 障害者基本法
B) 民法
C) 社会福祉法
D) 任意後見契約法

【解説】
①法定後見制度は「B 民法」に規定されている。
②任意後見制度は「D 任意後見契約法」に規定されている。
③日常生活自立支援事業は「C 社会福祉法」に規定されている。

【問題】日常生活自立支援法について下記の問に答えよ。
①日常生活自立支援事業の実施主体には、指定都市社会福祉協議会も含まれる。
②日常生活自立支援事業の生活支援員は、原則社会福祉士でなければならない。

【解説】
①〇 日常生活自立支援事業の実施主体は、都道府県の社会福祉協議会と、指定都市の社会福祉協議会となります。市町村に相談窓口がありますが、実施主体は、前述の機関です。
①✕ また職員は、専門員と生活支援員とがあり、専門員は社会福祉士か、精神保健福祉士などの資格が必要ですが、生活支援員は社会福祉士などの資格要件はありません

成年後見制度

【問題】成年後見制度に関する下記選択肢のうち、正しいものを1つ答えよ。
①補助開始の審判には、本人の同意は必要としない
②補助の開始には、精神状況につき鑑定が必要である
③補助監督人がいない場合で利益相反するときには、補助人は臨時補助人の選任を請求する
④複数の補助人がいる場合、補助人は共同して同意権を行使しなければならない

【ポイント】上のイラストは、成年後見制度のまとめイラストです。左の表を簡素化したもので、暗記シートになってます。暗記のポイントは、語呂合わせと、リズムを合わせて覚える事。左表の上の項目は語呂合わせで「理権、意権、消権」を「ダイドードリンコ」と覚えます。左の項目の「助佐犬」は「補・保・後」と覚えます。また、赤い➡方向に表の中身をリズムで覚えます。「さ」は△、「ま」は〇、「ば」は ✕。あとはリズムに乗せて「さ・さ・さ・さ・ま・ま・ま・ば・ま・ま・ば・ば」で表が暗記できます。さらに右の表の様に、項目を増やして可視化して覚えます。

【解説】
①✕ 補助開始の審判には、本人の同意は必要です。
②✕ 補助の開始には、精神状況につき鑑定は不要です。
③〇 補助監督人がいない場合で利益相反するときには、補助人は臨時補助人の選任を請求します。
④✕ 複数の補助人がいる場合「補助人は共同して同意権を行使しなければならない」という規定はありません。各々が、権利侵害にならない様に権利業務を行使します。

【問題】成年後見制度に関する下記選択肢のうち、正しいものを1つ答えよ。
①補助は、保佐よりも判断能力の不十分さが著しい者を対象としている
②補助開始の審判をするには、本人の申立て又は本人の同意がなければならない
③補助人の事務を監督する補助監督人という制度は設けられていない
④補助開始の審判は、市町村⾧が申し立てることはできない

【解説】
①✕「助>佐>見」→補助と保佐の扱いが逆です
②〇 補助開始の審判をするには、本人の申立て又は本人の同意がなければならない
③✕ 補助監督人とは、補助人が財産管理や身上監護を適切に行っているかを監督する役割があり、家庭裁判所の審判にて補助監督人が選任されます。
④✕ 補助開始の審判は、本人以外に、配偶者、四親等内の親族、市区町村長、検察官、任意後見人、任意後見受任者、任意後見監督人などがあります。また、未成年の後見開始については、未成年者の親族、未成年者本人(意思能力がある場合に限る)、児童相談所長や里親などの利害関係人があります。

【問題】成年後見制度に関する下記選択肢のうち、正しいものを1つ答えよ。
①保佐及び補助における判断能力の判定に際して、いずれも原則として医師等の専門家による鑑定が必要である。
②保佐開始及び補助開始の申立てにおいては、いずれの場合も本人の同意が必要である。
③保佐開始又は補助開始後、保佐人又は補助人はいずれも被保佐人又は被補助人がした日用品の購入など日常生活に関する行為の取消しを行うことができる
④保佐開始後、被保佐人が保佐人の同意を得ずに高額の借金をした場合、被保佐人及び保佐人いずれからも取り消すことができる

【解説】
①✕ 保佐及び補助については、まだ「弁識を欠く状態」でないと判断される為、医師の鑑定は必要ありません。
②✕ 保佐開始及び補助開始の申立てにおいては、「補助」については本人の同意が必要ですが、「保佐」については必ずしも必要ではありません。
③✕ 軽微な日常の生活行為(日用品の購入など日常生活に関する行為)については例外的に取消権は行使できません。
④〇 選択肢の通り。

【問題】成年後見制度に関する下記選択肢のうち、正しいものを1つ答えよ。
①補助人に同意権を付与するには、被補助人の同意は不要である。
②任意後見契約に関する証書の作成後、公証人は家庭裁判所に任意後見契約の届出をしなければならない。
③本人は、任意後見監督人選任の請求を家庭裁判所に行うことはできない。
④任意後見契約では、代理権目録に記載された代理権が付与される。

【解説】
①✕ 例を出すと、対象者Aさんに補助人が選任されました。補助人が本人に代わり、代理で契約をする場合、本人に確認をとらず、契約に同意出来るかどうか?という事です。補助は「本人の同意が必要」です。
②✕ 任意後見受託後、公証役場にて契約を締結し、公証人の嘱託により、契約内容が法務局へ登記されます。その後、法務局から、任意後見人の氏名や代理権の範囲を記載した「後見登記事項証明書」の交付を受けて、自己の代理権を証明することができます。家庭裁判所に届け出は必要ありません。
③✕ 任意後見人契約を行った者は、任意後見人と利益相反する場合は、家庭裁判所に対して任意後見監督人選任の請求ができます。
④〇 選択肢の通り。

【問題】成年後見制度に関する下記選択肢のうち、正しいものを1つ答えよ。
①任意後見監督人が選任される前において、任意後見受任者は、家庭裁判所の許可を得て任意後見契約を解除することができる。
②任意後見監督人が選任された後において、本人が後見開始の審判を受けたとしても、任意後見契約は継続される。

【解説】
①〇 任意後見監督人が選任される前であれば、任意後見受任者は、家庭裁判所の許可を得て任意後見契約を解除することができます。
②✕ 任意後見監督人が選任された後でも、本人の認知力が低下し、後見人が別に就いた場合は、任意後見契約は解約されます。

【問題】成年後見制度に関する下記選択肢のうち、間違い箇所を指摘せよ。
①任意後見契約は、任意後見契約の締結によって直ちに効力が生じる
②任意後見契約の締結は、法務局において行う必要がある
③任意後見契約の解除は、任意後見監督人の選任後も、公証人の認証を受けた書面によってできる

【解説】
①✕ 任意後見契約は、契約締結後、後見開始の申し出を家庭裁判所にて行い、任意後見監督人が、選任されてから効力が生じます。
②✕ 任意後見契約の締結は『公証役場』で行います。補助、補佐、後見は家庭裁判所で行われてます。
③✕ 任意後見監督人が選任された後は、家庭裁判所の許可がないと解除はできません。

【問題】成年後見制度に関する下記選択肢のうち、正しいものを1つ答えよ。
①任意後見人と本人との利益が相反する場合は、特別代理人を選任する必要がある。
②任意後見人の配偶者であることは、任意後見監督人の欠格事由に該当する。

【解説】
①✕ 任意後見契約には、成年後見の様な『代理人』の制度はありません。それは、任意後見人の効力が発生する際には、任意後見監督人が選任されている為です。
②〇 本人の妻が後見人になると、妻の思い通りに、財産が処理されてまい、本人の権利を侵害する恐れがあるからです。

【問題】成年後見登記事項証明書の交付事務を取り扱う組織として、正しいものを1つ選びなさい。
①法務局
②家庭裁判所
③都道府県
④市町村
⑤日本司法支援センター(法テラス)

【解説】「登記」と言えば①〇法務局です。また「法テラス」とは、国によって設立された法的トラブル解決のための「総合案内所」で、借金や離婚、相続など、さまざまな法的トラブルを抱えた事で「だれに相談すればいいの?」「どんな解決方法があるの?」と、こうした問題解決への「道案内」を行ってい機関です。

【問題】成年後見人等に対して付与し得る権限を1つ下記から選べ。
①成年後見人に対する本人の居所指定権
②成年後見監督人に対する本人への懲戒権
③保佐人に対する本人の営業許可権
④補助人に対する本人の代理権
⑤任意後見監督人に対する本人の行為の取消権

【解説】
①✕ 居所をどこにするか、は被成年後見人であっても侵害されてはいけない行為です。
②✕ これほどの権限はありません。
③✕ これほどの権限はありません。
④〇 被補助人が同意した場合に限り、代理権が付与されます。
⑤✕ 任意後見監督人にであっても「本人の行為の取消権」は付与されません。

【問題】家庭裁判所に対する手続を必要とせず、成年後見人が単独でできる行為2つを選べ
①成年被後見人宛ての信書等の郵便物の転送
②成年被後見人が相続人である遺産相続の放棄
③成年被後見人の遺体の火葬に関する契約の締結
④成年被後見人の居住用不動産の売却
⑤成年被後見人のための特別代理人の選任

【解説】
①✕『信書等の郵便物の転送』について、実はスゴい重要で『信書』って憲法で定められた情報通信手段なんです。何人も信書を受け取る権利を侵してはいけません、となっており、家庭裁判所の判断を要します。 よくドラマで、刑務所内で手紙を読み書きしてるのを見かけますよね、あれです。
②〇 成年被後見人が相続人である遺産相続の放棄は正に成年後見人の業務範疇です。
③〇 成年被後見人が死亡すると、成年後見人の契約も解除されますので、原則的には火葬に関する契約はできません。ただし、被後見人に身寄りがない等の特別な理由があれば火葬に関する契約の締結が可能になります。
④✕ 成年被後見人が所有する居住用不動産等の売却は、後見人単独では出来ない行為です。
⑤✕ 特別代理人の選任については、家庭裁判所が判断します。

更生保護制度

【問題】更生緊急保護について、正しいものを1つ選べ
①罰金刑の言渡しを受けた者は、受ける事ができない
②懲役・禁錮の刑につき執行猶予の言渡しを受けた者は、受ける事ができない
③懲役・禁錮の刑につき仮釈放中の者は、受ける事ができない
④懲役・禁錮の刑の執行を終わった者は、受けることができない

【解説】更生緊急保護とは、罪の償いを終えた者が、本人の申し出によって、衣食住などの確保が難しい場合、保護観察所長が認める場合に限り、原則6ヶ月(延長+6ヶ月)の期間において認められる措置制度です。更生緊急保護の利用のキーワードは一つ『刑の償いが終わっている事』です。 障害者で身寄りが無く、何度も犯罪を犯してしまう成人などが対象となります。
①✕ 罰金刑の言い渡しを受け、罰金を納付した者は利用可能です。
②✕ 執行猶予の言い渡しを受けた者は、刑が確定してませんので利用可能です。
③〇 仮釈放中は、まだ刑の償いが終わってませんので、利用出来ません。
④✕ 懲役・禁錮の刑の執行を終わった者は利用できます。

【問題】保護観察制度について、正しいもの1つはどれか。
①保護観察では、施設収容を伴う処遇は行われない。
②仮釈放を許された者には、保護観察が付される。
③刑の一部の執行猶予を言い渡された者には、保護観察が付されることはない。
④保護観察所は、都道府県によって設置される

【解説】
①✕ 施設収容を伴う処分があります。
②〇 原則、仮釈放を許された者には保護観察が付されます。
③✕ 刑の執行猶予を言い渡された者には、通常、保護観察が付されます。
④✕ 保護観察所は都道府県単位ではなく、地方裁判所の管轄エリアに合わせて設置され、法務省の管轄となります。都道府県では荷が重すぎる感じです。

医療観察制度

医療観察制度 (  )内の答えを選ぶ 保護観察所には、対象者の社会復帰を支援する、精神保健福祉士等の専門家である(    )が配置される。 選択肢💡 ①社会復帰調整官 ②保護観察官 ③企画調整保護司 ④精神保健審判員 ⑤鑑定医

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